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パートナーが妊娠したら読みたい本「きみは赤ちゃん」川上未映子著

こんにちは、トマト🍅です。

今回からプレパパブログ読書編と題しまして、妊娠・出産関連で面白かった本を紹介していきたいと思います!

プレパパブログ読書編「きみは赤ちゃん」川上未映子著〜パートナーが妊娠したら読みたい本〜

[本の紹介(ネタバレなし)]

トマト🍅は男性なので実際に妊娠することはできませんが、本やエッセイを通して少しでも妊婦さんの気持ちが分かったらいいなと思って、結構本を読んでいます。今回紹介するのは、その中でも描写が細かくて参考になった川上未映子さんの「きみは赤ちゃん」という本です。

この本の存在はyoutubeで知りました。その動画がこちら↓


文学youtuberベルさんの動画です。ベルさんは先日第2子をご出産されまして、入院の際に読んだエッセイで面白かったと紹介されていたので読んでみました。

僕は結構ベルさんの動画を見て作家さんを知って読んでみるという流れが多いです。いつも大変お世話になっております、そしてベルさんご出産おめでとうございます。

本作は芥川賞作家である著者の川上未映子さんが35歳で経験した妊活から出産、1歳までの育児の様子を独特の表現で描いたエッセイです。

この本、女性ももちろん、男性も必読です!パートナーの妊娠が分かったらぜひ一度読んでほしい!

妊娠発覚からつわり、出生前診断、マタニティブルー、無痛分娩、帝王切開、授乳、お金、仕事…等々、妊娠・出産における多くのテーマが扱われていて、それぞれの瞬間が実にリアルに記録されているのであります。

妊娠・出産についてまだ何も知識がない状態でも十分に楽しめるし、勉強になるのではないでしょうか!

そして何より、今回プレパパ目線として注目すべきなのは川上さんのパートナーであり、同じく芥川賞作家である阿部和重さんの描写です。

作中では「あべちゃん」と呼ばれています。この「あべちゃん」は家事・育児にも決して非協力的とは言えないパートナーさんなのですが、それでも妊娠・出産の期間で多くのすれ違いが起こります

ここからはちょっとネタバレも挟んでしまうので、これから読む方はご注意ください。

[印象的なシーン(ネタバレあり)]

僕が特に記憶に残ったあべちゃんのシーンについて書いていきますね。

①マタニティブルー期の怒り

妊娠7ヶ月頃の事件でした。体に相次いでトラブルが起き続けている川上さんは、あるときあべちゃんにこう聞きます。
「わたしが現在妊娠何週の状態であるのか知っているのか」と。

ーそれに対してあべちゃんの答えは「知らない。」

「25週やで」と伝えた川上さんは後日再びあべちゃんに尋ねます。
「妊娠25週目ののおなかの赤ちゃんがどんな状態か、知ってる?」

ーまたもあべちゃんは「知らない」と答えます。

川上さんは「ネットで検索すればいくらでも知ることのできる情報」を、「一日に28時間くらいネットにつながっている」あべちゃんが「ただの一度も赤ちゃんのことを検索したことがない」ということにかなり腹を立てます。

「たんに興味がないだけの、証拠じゃないか!と。」

僕は全くもって正論だと思いました。パートナーの週数が分からないなんて酷すぎる!と。

でも、実は僕も似たような失敗の経験があります

僕はサッカー⚽️大好きでスマホ開く度にスポーツナビを開く重症患者です。
日々サッカーのニュースは自動アップロードモードなのですが、他のニュースのアップロードはかなり疎かになっております。

そんな中、妊活中にほんとに初歩的なことを知らないとくるみに、「サッカーのことは調べられるのに妊活のことは全く調べられないだね、興味ないんだ。」と言われてしまっていました。人のことをどうこう言える人間じゃありません。

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男性は女性より実感が湧きにくいというのもめっちゃ分かるんですが、パートナーのお腹の中で起こっていることにすら関心を持てないと育児どうなっちゃうのって思われても仕方ないような気がしますよね…

そんな僕でしたが週数ごとの赤ちゃんの成長ぶりやお腹が大きくなっていく様子はすごく神秘的で、面白くて、楽しくて自然とアプリやネットで調べるようになっていました。

妊娠中はあまりにも赤ちゃんの様子や母体の様子が日々刻々と変わっていくので「何ヶ月」システムより「何週」システムがメインで採用されています。

同じ5ヶ月でも16週と19週は全く違いました…だからこそ、今パートナーが何週で赤ちゃんはどれくらいの大きさ・重さで、母体にどんな影響が出るのかを知っているのは一緒にマタニティライフを楽しむ上でぜっっったいに必要な情報なんですね。

Supersurvey

僕はどれくらいのプレパパさんがパートナーの妊娠週数を聞かれて即答できるのか分かりませんが、まず1番に日々アップデートすべき情報は妊娠の日数だと思います。

そこからたくさん会話も生まれますし、何週頃ならこんな感じかな、なら今のうちに行きたいところ行っておこうか、といった話もできます。

また現代は非常に便利でして、アプリに出産予定日を入れれば今何週何日か、赤ちゃんの状態がどうか全部書いてあり、ほんのちょっとの時間で読めるんです。

僕は超有名アプリの「トツキトオカ」を毎日見て、日記をつけています。継続して楽しみながら続けていきたいですね!戒めの気持ちを持ちながらこのお話を読みました。

②夫が寝ていると殺意が湧くよ

産後のホルモンバランスの崩れ、育児の疲れ、眠れない日々がかけ合わさって絶体絶命な川上さん。授乳をしなければならないためぶつ切りの睡眠しか取れていません。

赤ちゃんがやっと寝た、とうたた寝しているとまた泣き声で起こされる、まさに「かわいい♡拷問」と表現されています。

そんな中あべちゃんは夜授乳はないのでしっかりと寝ていました。そこで起こる不眠状態からの怒り。川上さんは三大欲求の中でも睡眠欲はかなり大きいと言っていました。

横で寝てる人を見るとただただ羨ましくて狂いそうになると。

おふたりの状況的には産休も育休も取らず、川上さんもすぐに仕事復帰してお昼は仕事・夜はぶつ切り睡眠という生活をしていたんですね。

それは絶対に大変なことになるよな…と思いました。自由業のおふたりですから雇われの僕とはまた事情が違うと思いますが、大変過ぎますよね。

あべちゃんはあべちゃんで昼間は育児・家事をしながら仕事もしているわけで、夜は寝ないと共倒れになってしまうと思うし。

また産後の体はヘトヘトですから…産後は体が元気なパパの方でできることを精一杯やってかないといけないなあって思ったシーンでした。

そのためにも男性育休はかなり重要だと思います。取れるのであれば交代しながら育児をすれば、みんなハッピーだし絆も深まるのではと思っています。

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③産後クライシス期の怒り

この話はぜひ本をお手に取って読んでみてほしいです。

僕が最近思うことを川上さんがしっかりと書いてくれた!っていう感じでした。

僕は家事もそんなに嫌いじゃなくて普通にやっているし、育休だって取るつもりで育児も楽しみにしているんですけど、そんな話をすると「えらいね。家事も育児も手伝えるなんて」みたいな反応が多いです。

それって別に全然えらいことでもなんでもなくて、2人で生きていく上でやるべきことがあって、子供をこの世に誕生させるのだから僕らには責任があって、男女とかどうこうではなく「どちらかがやるべきことがあるから分担してやる」というだけのことなんです。

最近よく「令和の旦那さんは大変だね、家事も育児も仕事もしなくちゃダメで」って言われます。

すごい違和感があって(笑)別に僕は大変で辛いとか思ってないし。

というか、戦後から昭和・平成の時代が狂ってたんじゃないのとも思います。

だって家族みんなで仕事して、家事して育児してっていうのは当たり前のことではないですか?

日本の歴史を見れば農村の人たちが多くいて、その奥さんたちは現代のようなワンオペしてたんでしょうか。

パパたちは仕事してお酒を飲んでいれば許されてたんでしょうか。そうではなかったんじゃないかなあと思います。多分ですけど。現代の「男性性」がめっちゃ歪なだけでは?

だから生まれてくる子供にも「家事のお手伝い」ではなく「家事分担」をしたいなと思ってます。生きていくっていうことの根本は家事でしょう。

っていう話を、もっと力強くお話されています!ぜひ読んでほしいです!

以上、僕が記憶に残ったシーンでした!

パートナーが妊娠したらまず最初に読んでみてください!面白くてスラスラ読めますし、入り口にピッタリだと思います!

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